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野越えやぶ越え『医車』の旅 なだいなだ

文春文庫

精神科医でもある、なだいなだ氏の自伝的小説です。インターン時のフランス留学でのエピソードなど現在と比べると隔世の感があるが、ユーモアに満ちた文章を飽きることが無いでしょう。

目次
・「車」に乗れたのは医者だけだった
・人殺し商売になろうとする
・人殺しから人すくいへの転向
・見失われた母校
・フランス語なかま
・信じられないけど、純真だった
・ふらんすへ行たしと思えども
・パリでめぐりあった人々
・自由にめぐりあい、そくばくにめぐりあう
・電パチ先生となる
・患者は先生です
・アカデミック好きのかみなり
・女ごころオンチ
・六十年アンポの頃
・海辺の病院へ
・ぼける
・はじめよければ・・・・・・
・首つり、かけおち
・ゆうれいよ、さようなら


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カペー氏はレジスタンスをしたのだ なだいなだ

集英社文庫

表題を含む8作の短編小説を収録しています。
精神科医でもある作者が、診察などから感じたことを題材としていることが伺えます。第二次世界大戦後まだ間もない時期のことであり、戦争によって精神にダメージを受けた人が多くいたことに現在の日本との隔世を感じます。人の心の脆さと、その脆さを補おうとする心のありようを其々の作品で描いています。作者のボキャブラリーとフランス文学の知識の豊かさが作品に彩を与えています。

・カペー氏はレジスタンスをしたのだ
・天国泥棒
・神話
・くじらと幻視者と
・小さき町より
・こんにちはじいさん
・聖マリ
・爆発

カペー

続娘の学校 なだいなだ

中公文庫

ラジオの『こども電話相談室』の回答者をつとめていた、精神科医である筆者が、フランス人の奥さんとの間に生まれた3人の思春期の娘さんたちの家庭学校の校長という立場で書いたエッセイです。
時代背景にベトナム戦争や田中角栄内閣などがありますが、話の切り口に古さを感じさせない軽妙洒脱な文章です。
娯楽性のなかにも考えるきっかけを与えてくれます。

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『今、死ぬ夢を見ましたか』 辻堂ゆめ

宝島社文庫

通勤の電車内で、半年後に自分自身が死ぬ状況や死後を明確に何度も見る「明晰夢」という夢を見た男性を描いたフィクション小説です。
始めのうちはストーリー展開が遅いが、その分自分自身の死を予言のごとく見せられて、なんとか解明の方法がないかと苦悩し、過去の暗い人生の記憶と、現在の仕事と友人関係をたどる様子が、重々しく感じられるように描かれている。
解明の糸口が見えてからは、一気にストーリーが展開していくスピード感が心地よく感じます。
初めて読む作家さんですが、とても良い筆致だと思います。

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