フランツ・カフカ
フランソワ・サガン
叩けよさらば・・・・
扉を叩いても誰も開けてくれない
扉を叩いても誰も応えてくれない
扉を叩く前に拒む姿が目に浮かんでくる
「叩けよさらば開かれん」?
そんなのは噓だ
病気、貧困、差別、いじめ・・・・
苦しみが追いかけてくる
陰に身をひそめて通り過ぎるのを待っても、苦しみは私を探し追いつづけている
扉を叩いても誰も開けてくれない
苦しむ者は扉を叩くことを恐れる
苦しむ者は扉を叩くことをためらう
苦しむ者は扉を叩くことをあきらめる
苦しむ者の扉を叩く音は小さい
いまこの瞬間でも、多くの人が苦しんでいる
たった一人の政治家でもいい、扉を叩く小さな音に、扉を叩くことをためらううめき声に、耳をそばだて聴き取ってほしい
人を粗末に扱ってはいけない
仕方がないと思ってはいけない
見て見ぬふりをしてはいけない
「国民の安全・安心のため」原稿を読む乾いた声が虚しい
政治家が口にする「絆」は空々しい
質問にまともに答えない姿勢がいらだたしい






サマセット・モーム
・雨
魔窟から魔窟へ流れ歩く年増女のただれた魅力。情欲に狂う水夫と土人。雨季のサモア島を舞台にくりひろげられた宣教師と娼婦と之霊的闘争は、しかし意外な結末を告げた。構成のみごとさ、問題の深刻さは第一級のおとなの文学を生み出し、モームの代表作として絶賛されている。他に心にくい短篇の技巧をみせた「ホノルル」を収む。(角川文庫 カバーそでから)

カバーデザイン 榊みやこ
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アルベルト・カミュ
アーネスト・ヘミングウェイ
・日はまた昇る
第一次大戦後のスペインの祭礼週間を背景に、戦争で性的不能におちいった主人公ジェイクの爆発する情熱、淫蕩な女主人公ブレットと若い闘牛士との灼熱の恋、彼女を恋する男たちの狂躁などを、簡潔な単語、短文を主にした文体で描く。明るい南国の陽光のもと、虚無と享楽の淵にただよう“失われた世代”、の生態を描破した初期の代表作。(新潮文庫 裏表紙から)

カバー装画 田中一光
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ウィリアム・シェイクスピア
・アントニーとクレオパトラ
シーザー亡き後、ローマ帝国独裁の野望を秘めるアントニーはエジプトの女王クレオパトラと恋におちる。妖女の意のままになったアントニーはオクテイヴィアスとの大海戦に敗れ、クレオパトラ自殺の虚報を信じて自殺する・・・・。
多様な事件と頻繁な場面転換を舞台に、アントニーとクレオパトラの情熱と欲情を描いて四大悲劇と並び称される名作である。(新潮文庫 裏表紙から)

カバーデザイン 前川直
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・ジュリアス・シーザー
(新潮文庫)

カバー装画 前川 直
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レフ・トルストイ
・民話集 人は何で生きるか
「人は何で生きるか」は、トルストイが最初に書いた民話である。そこには民話伝説が単純素朴な民族精神を保ちながら、同時に野卑低俗な手垢を洗い落として、清澄崇高な気品に充ちた姿で、現代人の前に立ちあらわれた観がある。
トルストイは民話芸術のなかに、ロシアの大愚に近い善良さと、謙仰の美徳を強調している。他3篇・(角川文庫 カバーそでから)

カバーデザイン 熊谷博人
<収録>
人は何で生きるか
愛のあるとこには神がある
火を消さずにおくと
卵ほどの麦つぶ
二人の老人
ろうそく
名づけ子
三人の息子
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新選組物語 ― 子母澤寛 ― ネタバレのない読後感想
現代社会からは想像もつかない、血なまぐさい話で埋め尽くされている。
“幕末に咲いた徒花” というイメージよりも、立身出世の夢に集い、おごり、猜疑心と裏切りの中、厳しい隊規で縛り縛られた集団が、新選組であることが見えてくる。
結成からわずか6年ほどで新選組としての活動は終わったが、動乱の時期ならではの濃さをあとに残している。
元隊士や関係者が回想する言葉をまとめた、事実の断片ともいえる書です。
収録されている『新選組』と『流山の朝』は、著者が調べたことを素に、新選組への著者からの憐みとやさしさのある目線で描かれた、想像の物語です。
敗れ続けていく中、自嘲とともに過ぎ去った日々を振り返る。やり尽くしたという思いと
成し遂げられなかったという思いが、それぞれの隊士の心に交錯する。
新選組の真実を知りたい人にとって、必読の一冊です。

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