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松本清張(まつもと せいちょう) 戦後の推理小説界をけん引した作家


「点と線」や「ゼロの焦点」などを書いた推理小説の大家ですが、私にとっては子母澤寛や海音寺潮五郎とならぶ歴史小説の作家です。
司馬遼太郎とは異なる松本清張の世界を本から味わって欲しいと思います。
また、その容貌から、小学生のものまねネタになっていたぐらい有名な人でもありました。




・大奥婦女記

 江戸城に画然と仕切られた男子禁制の大奥。時勢に乗って権勢を謳歌する女、逆境のわが身を嘆く女、次代の隆盛を狙って密かな策動を図る女-愛と憎しみと嫉妬と。さまざまな思いを秘めて、女のさがが渦をなす大奥には、異常な確執が激しく火花を散らす。その実相を冷徹な作家の眼が捉えた時代長編。(講談社文庫 裏表紙から)

大奥婦女記

カバー装画 伊藤憲治
大奥婦女記の読後感想

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・増上寺刃傷

 将軍家光から重恩を受けながら殉死せず僧形となった祖父と、遊里で横死した兄。「傲慢な男」と不評を買い、それ故に己の死を招いた永井尚長の心にも、この二つの屈辱感が影をさしていたのだった。武家社会の法の中で、自らの生を見誤った者たちを鋭く描く著者会心の歴史傑作短編集。表題作ほか九編収録。(講談社文庫 裏表紙から)

増上寺刃傷

カバー装画 倉橋三郎

<収録>
・願望
・奉公人組
・増上寺刃傷
・乱気
・雀一羽
・疑惑
・西蓮寺の参詣人
・贋札つくり
・明治金沢事件

増上寺刃傷の読後感想

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・異変街道(上)

 幕府直轄の要衝、甲府勤番に役替えされたばかりの鈴木栄吾が死んだ。死んだはずの栄吾にあったという向両国水茶屋の主人が何者かに殺された。栄吾は生きている・・・・。親友、銀之助は真相究明のため甲府街道を西へ馳る。そのあとを女が、そして岡っ引きが、謎の影が追いかける。街道に異変がおきている・・・・。(講談社文庫 裏表紙から)

異変街道(上)

カバー装画 倉橋三郎

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・異変街道(下)

 隠れ里、台里の秘儀。甲府勤番支配の山根伯耆守江戸屋敷と甲斐を結ぶ面妖な青日明神祠の点と線。絵馬に記された謎の符諜―。甲斐武田氏の隠された金脈をめぐる欲望が、人々を陰謀と殺戮へとみちびいていたのか。栄吾の死をうたがう銀之助の目前で手がかりの糸はもつれ切断されて迷宮の深底へ引きずり込む。(講談社文庫 裏表紙から)

異変街道(下)

カバー装画 倉橋三郎

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・軍師の境遇

 「おれが死んだら、あとはだれが天下を取るか遠慮なくいってみよ」―侍臣たちの返事に首を振った秀吉が頭に思い浮かべるのは、片足が不自由で、風采の上がらぬ軍師官兵衛の姿だった。黒田官兵衛孝高、元播州御着の城主小寺政職の家老で、秀吉の中国攻め以来、参謀として縦横の機略を振るい、その天下取りに絶大の功をたてたが・・・・。余りに卓越した才ゆえに不運の境遇を味わう軍師の、皮肉な運命を描く表題作(原題「黒田如水」)のほか二編を収める。(角川文庫 カバーそでから)

軍師の境遇

カバー装画 菊地信義

<収録>
・軍師の境遇
・逃亡者
・板元画譜

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・乱灯 江戸影絵(上)

 「越前、ちと探しものをしてくれぬか」―南町奉行大岡忠相が将軍吉宗に命じられたのは、辰口評定所の目安箱に投じられた上書の差出人岩瀬又兵衛の身元の探索だった。
配下香月弥作らの捜査は、前年同じ目安箱への投書で褒美を受け、のち居所を隠した山下幸内の追求にあわせて進められたが、幸内に係る針医了玄の失踪、百姓茂平の変死と事件は相ついだ。
芝の安寿庵尼僧が殺されたのも、間も無くだった。その前身は吉宗長子で狂疾の家重の生母付き女中で越前の生まれ、そして吉宗もまた、密命を与えた庭番青木文十郎wpその地に赴かせていた。すべての謎が、越前に絞られて行くようだった。・・・・(角川文庫 カバーそでから)

乱灯江戸影絵(上)

カバー装画 菊池信義

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・乱灯 江戸影絵(中)

 (尼殺しの犯人は別にいる)―
伝馬町の牢に捕らえられた浮浪人幸太の自白に疑いを抱いた香月弥作は、ひそかに越前の許可を得、幸太を牢外に放したが、彼をかくまったのは、何んと常盤橋御門内に屋敷を持つ越前鯖江藩だった。その国家老佐野外記。彼は、旗本大久保伊勢守が、ある秘密の隠ぺいのため尼を殺害、その罪を幸太に着せようと図ったことを察知していた。
大久保家の秘密とは何にか? 絵師宝仙を名乗る庭番文十郎が、以前大久保家が陣屋手代を務めた越前丹生の山村でその恐るべき真相を知った時、彼の身には不気味な刺客の影が迫っていた。・・・・
将軍長子の家重出生の謎を渦の中心に、事件は意外な拡がりを見せ始めた。(角川文庫 カバーそでから)

乱灯江戸影絵(中)

カバー装画 菊池信義



・乱灯江戸影絵(下)

 絵師宝仙の行方を探して江戸に現れた鯖江の旅籠女中里の死体が、ある朝、大久保伊勢守の門前に発見された。鯖江藩佐野外記の手の者が殺め、その場に放置したものだった。
外記は伊勢守の知らぬ宝仙の正体を自分が女から聞き知ったことをほのめかしていた。秘密の探知を武器に伊勢守を威嚇、自藩の国替えを老中主座安藤対馬守に取りつがせようとする外記の試みは執拗だったが、その隣藩福井藩にもまた、鯖江藩の越前追放、家重の後見対馬守追い落としの思惑があり、藩家老の次男本多織部らの行動もどうやら、それに係わるものらしい。事件は江戸城内外をゆさぶった。大の虫を助けるために小の虫を殺そうとする名奉行大岡越前の秘策とは何か?(角川文庫 カバーそでから)

乱灯江戸影絵(下)

カバー装画 菊池信義

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・鬼火の町

 朝霧にかすむ大川に無人の釣舟が浮かんでいた。やがて二人の男の水死体が流れ着く。現場の川底にあった豪華な女物煙管は謎を解く鍵か? 反骨の岡っ引き藤兵衛にのしかかる圧力の正体は? 藤兵衛を助ける颯爽の旗本釜木進一郎、足をひっぱる悪同心、不気味な寺僧や大奥の女たちを配して江戸を舞台にくりひろげる長篇時代推理!(文春文庫 裏表紙から)

鬼火の町

カバー装画 粟谷 充
鬼火の町の読後感想

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・乱雲

 「信玄軍記」と「乱雲」は同じ素材にもとづきながら別の展開をしめしているが、しかしこの二作をあわせ読めば、信玄をめぐる戦国期の時代相を知ることができるし、同時に松本清張の人間観、歴史観をうかがえる。「乱雲」は二年後に書かれた「野盗伝奇」の世界につながり、後に江戸期を背景とする伝奇小説に発展する原型といえるが、「信玄軍記」はその後の史記物に糸をひく作品であろう。二篇の初期作品はそうした彼の文学世界のひろがりを、ここに暗示しているようだ。(中公文庫 裏表紙から)

乱雲
カバー装画 村上 豊


<収録>
・乱雲
・信玄軍記

乱雲の読後感想



・或る「小倉日記」伝

 或る「小倉日記」伝は昭和27年度後半期の芥川賞を得た名作。1人の孤独な青年が病軀にむちうって、小倉在住時代の森鴎外を追求するすがたは、現在推理小説に情熱を燃やすこの著者のすがたでもある。併載の「父系の指」「菊枕」「笛壺」「石の骨」「断碑」みな孤独な人間像が、あたたかい瞳で描かれている。(角川文庫 カバーそでから)

或る「小倉日記」伝 松本清張

カバー装画 伊藤憲治

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・天保図録 上

 江戸城内吹上の庭の桜の実も紫色になった、初夏を思わす、四月半ば過ぎのある日、十二代将軍家慶の側用人水野美濃守は老中部屋に呼ばれ、水野越前守忠邦から、突如、お役御免の上意を告げられた。世に云う天保の改革の始まりであった。
 大名・諸役人の綱紀粛正、奢侈禁止の令、・・・・諸改革は矢継ぎ早に立案されたが、その断行に己の配下本庄茂平次の暗躍。壮大な構想の下に、徳川天保政治の実態を描く長篇時代小説。(角川文庫 カバーそでから)

天保図録 上 松本清張

カバー装画 伊藤憲治

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・天保図録 中

 南町奉行矢部駿河守放逐に成功した鳥居耀蔵は、遂に、その職と地位を手中にし、改革の遂行は峻烈を極めた。
 物価の引下げを図る問屋組合の解散、幕府財政の枯渇を潤す印旛沼開発工事、外敵防禦のための大阪十里四方直轄地化、それぞれに水野忠邦以下改革派の政治生命を賭す大計画であったが、幕閣に、大奥に、市中に、彼等の専横を難ずる反改革派の声は、しだいに高まっていった。・・・・(角川文庫 カバーそでから)

天保図録 中 松本清張

カバー装画 伊藤憲治

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・天保図録 下

 印旛沼開さく工事は難航し、大阪十里四方上知令は、御三家の強力な反対に会った。
 しだいに威勢を失い、日ごとに苦悩の色を深める水野忠邦、その失脚を予測し、反改革派土井大炊頭らに接近を図る鳥居耀蔵の裏切り。・・・・
 天保改革の失敗と変転する人びとの運命を重厚な筆致で浮彫りする完結篇。(角川文庫 カバーそでから)

天保図録 下 松本清張

カバー装画 伊藤憲治 

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・野盗伝奇

 関ヶ原戦の一年後。信州高島藩の若侍、伊助と家老、兵部はある約束をかわす。伊助が主君の敵、丹後を討てば、その報酬として、兵部の美しい娘、美世を嫁にもらうというのである。が、命懸けで豪傑丹後を暗殺したというのに、兵部は約束を無視しようとする。伊助は、復讐の念に燃え、無法の野武士集団に身を投じるーー。強靱なパワーと意志力とそして寡黙なやさしさをたくわえて、愛と誇りを守るため果敢に戦う男たちの、友情とロマンにみちた、長編冒険小説!

野盗伝奇 松本清張

カバー装画 村上豊

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・無宿人別帳

 無宿者は江戸制度の谷間──。人別書き、現代でいえば戸籍から除かれた彼らは町内で住居を定めるのもままならず、ましてや定職など持てようはずがない。食い詰めた無宿人から犯罪が頻発したのは当然である……。賭場の喧嘩で八丈島へ流され、赦免船を待ちわびる忠五郎、牢の火事で思わぬ自由を得た平吉、佐渡から島抜けを図る新平、入墨を暴かれて堅気の暮しを失う卯助など、都市の底辺で喘ぎながらも自由と公正を渇望する男達を描いた傑作時代短篇集。

無宿人別帳 松本清張

カバー装画 不明

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・かげろう絵図(上)

 江戸城花見の宴で催された歌くらべで、前将軍家斉の寵愛する中臈(ちゅうろう)多喜の方は、大奥の実力者お美代の方に勝つ。が、その直後、歌の短冊を桜の小枝に結ぼうとした多喜の方は、踏台から転倒し、流産して死んでしまう。お美代の方の養父中野石翁は、すでに隠居した身でありながら、絶対権力を握る大御所家斉の信寵を得ているのであった……。江戸城大奥と絡む陰湿な政治闘争が展開する。

かげろう絵図(上) 松本清張

カバー装画 杉本健吉

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・かげろう絵図(下)

 もとの身分が一介の御小納戸役でありながら、大奥にあげた養女お美代の方と結んで増長し、家斉の側臣として権力を握り、さらに野望を企む中野石翁とその一派。一方、大奥の腐敗を粛清し、お美代の方の勢力を没落させ、幕政を乱す石翁一派を退けようとする寺社奉行の脇坂淡路守と、老中水野越前守ら。陰謀、汚職、暗殺の渦まく権力闘争図を縦横多彩に描く時代推理長編。

かげろう絵図(下) 松本清張

カバー装画 杉本健吉

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・小説日本芸譚

 日本美術史に燦然と輝く芸術家十人が、血の通った人間として甦るーー。新進気鋭の快慶の評判に心乱される運慶。命を懸けて、秀吉と対峙する千利休。将軍義教に憎まれ、虐げられる世阿弥。将軍家、公卿、富商の間を巧みに渡り歩く光悦。栄華を極めながらも、滲み出る不安、嫉妬、苛立ち、そして虚しさーー美を追い求める者たちが煩悩に囚われる禍々しい姿を描く、異色の歴史短編小説十編。

小説日本芸譚 松本清張

カバー装画 真道 茂

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<作家紹介>
明治42(1909)年、福岡県小倉市(現・北九州市)に生れる。昭和28年「或る『小倉日記』伝」で第28回芥川賞を受賞。31年、それまで勤めていた朝日新聞社広告部を退職し、作家生活に入る。38年「日本の黒い霧」などの業績によりジャーナリスト会議賞受賞。45年菊池寛賞受賞。「点と線」「日本の黒い霧」「現代官僚論」「昭和史発掘」「古代史疑」など多方面にわたる多くの著作があり、「松本清張全集」(Ⅰ期38巻、Ⅱ期18巻、文藝春秋)が刊行されている。(文春文庫 カバーそでから)








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