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あばれ狼 ― 池波正太郎 ― ネタバレなしの読後感想


久しぶりに読んだ池波正太郎が書いた7編で組まれたこの本は、読み応え十分でした。最初の3編は、渡世人や浪人が絡むオムニバスになっており、それぞれが抱えた事情や思いが、命がけの行動をとらせる構成になっています。
あとの4編は、真田幸村で有名な真田家にかかわった人が主人公となったものです。
どの作品にも言えることなのですが、池波正太郎が書いた文章は、容易に書かれた人物を思い浮かべることができるという素晴らしさがあります。容貌や姿かたちが克明に描かれているからではありません。心情が克明に描かれていることによって、容貌や姿かたちを思い浮かべることができるのです。

あばれ狼

カバー装画 村上豊


<収録>
・さいころ蟲
・あばれ狼
・盗賊の宿
・白い密使
・角兵衛狂乱図
・幻影の城
・男の城

池波正太郎の他の作品



野州・真岡の小栗一家と竹原一家の大喧嘩にやとわれて人を殺めてしまった渡世人たち ― その不幸な生い立ちゆえに敵・味方をこえて結ばれる男の友情を描く連作「さいころ蟲」「あばれ狼」「盗賊の宿」。多淫な母親の若き日の嘘によって翻弄され続けた樋口角兵衛の生涯をたどる「角兵衛狂乱図」など、畢生の大作『真田太平記』の脇役たちを描いた4編の、全7編を収録。(新潮文庫 裏表紙から)



<作家紹介>
1923(大正12)年、東京に生まれる。1955年東京都職員を退職し、作家生活に入る。新国劇の舞台で多くの戯曲を発表し、60年第43回直木賞を「錯乱」によって受賞。77年第11回吉川英治文学賞を「鬼平犯科帳」その他により受賞する。作品に「剣客商売」「その男」「真田太平記」“必殺仕掛人”シリーズ等多数。



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