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大奥婦女記 ― 松本清張 ― ネタバレなしの読後感想


感想を一言でいえば、「政治をも動かす困った集団」といったところか。
映画やテレビドラマでもおなじみの江戸城大奥をテーマにした本です。有名な春日局からはじまって、数々の大奥の住人たちが繰りひろげてきた、権力のひけらかし、嫉妬、おごり、贅沢そして凋落を描いています。
こんな集団を抱えて、よくもまあ徳川幕府が260年余りも続くことができたと感心するほどです。
巻末には大奥の組織についての解説があり、夏休みの自由研究にはもってこいの(?)材料があります。
なんとなく知ったつもりでいた“大奥”が、よくわかる読み物です。

大奥婦女記

カバー装画 伊藤憲治

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松本清張の他の作品



 江戸城に画然と仕切られた男子禁制の大奥。時勢に乗って権勢を謳歌する女、逆境のわが身を嘆く女、次代の隆盛を狙って密かな策動を図る女-愛と憎しみと嫉妬と。さまざまな思いを秘めて、女のさがが渦をなす大奥には、異常な確執が激しく火花を散らす。その実相を冷徹な作家の眼が捉えた時代長編。(講談社文庫 裏表紙から)



<作家紹介>
明治42(1909)年、福岡県小倉市(現・北九州市)に生れる。昭和28年「或る『小倉日記』伝」で第28回芥川賞を受賞。31年、それまで勤めていた朝日新聞社広告部を退職し、作家生活に入る。38年「日本の黒い霧」などの業績によりジャーナリスト会議賞受賞。45年菊池寛賞受賞。「点と線」「日本の黒い霧」「現代官僚論」「昭和史発掘」「古代史疑」など多方面にわたる多くの著作があり、「松本清張全集」(Ⅰ期38巻、Ⅱ期18巻、文藝春秋)が刊行されている。(文春文庫から)































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