吉川英治(よしかわ えいじ)
・三国志(一)
日本では卑弥呼が邪馬台国を統治する頃、中国は後漢も霊帝の代、政治の腐爛は黄巾賊を各地にはびこらせ、民衆は喘ぎ苦しむ。このとき、涿県は楼桑村の一青年劉備は、同士関羽、張飛と桃園に義盟を結び、害賊を討ち、世を救わんことを誓う。
― 以来百年の治乱興亡に展開する壮大な世紀のドラマ。その華麗な調べと哀婉の情は、吉川文学随一と定評のあるところである。(吉川英治歴史時代文庫 裏表紙から)

カバー装画 佐多芳郎
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・三国志(二)
黄巾賊の乱は程なく鎮圧されたが、腐敗の土壌にはあだ花しか咲かない。霊帝の没後、西涼の董卓が十常侍に代って権力の中枢に就いた。しかし、群雄こぞっての猛反撃に、天下は騒然。
曹操が起ち、袁紹が起つ。董卓の身辺には、古今無双の豪傑呂布が常に在り、刺客さえ容易に近づけない。その呂布が恋したのが美女貂蝉 ― 董卓の寵姫である。傾国という言葉は「三国志」にこそふさわしい。(吉川英治歴史時代文庫 裏表紙から)

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・三国志(三)
黄巾賊の乱より十年、天下の形勢は大いに変っていた。献帝はあってなきものの如く、群雄のうちにあっては、曹操が抜きんでた存在となっていた。劉備玄徳は、関羽、張飛を擁するものの一進一退、小沛の城を守るのみだった。
打倒曹操! その声は諸侯のうちにひろがり、国舅董承を中心に馬騰、元徳など七人の謀議はつづく。誰が猫の首に鈴をつけるのか。 ― 選ばれたのは、当代一の名医吉平。(吉川英治歴史時代文庫 裏表紙から)

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・三国志(四)
乱世の姦雄を自称し、天下を席巻した曹操も、関羽には弱かった。いかなる好遇をもってしても、関羽の心を翻すことはできなかった。故主玄徳を慕って、千里をひた走る関羽。そして劇的な再会。その頃、夭折した兄孫策の跡を継いだ呉の孫権は、恵まれた自然と豊富な人材のもと、国力を拡充させていた。失意の人玄徳も、三顧の礼をもって孔明を迎えることができ、ようやく天下人として開眼する。(吉川英治歴史時代文庫 裏表紙から)

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・三国志(五)
新野を捨てた玄徳は千里を敗走。曹操はなおも追撃の手をゆるめない。江夏にわずかに余喘を保つ玄徳軍に対し、潰滅の策をたてた。天下の大魚を共に釣ろう、との曹操の檄は呉に飛んだ。しかし、これは呉の降参を意味する。呉の逡巡を孔明が見逃すはずはない。一帆の風雲に乗じ、孔明は三寸不爛の舌をもって孫権を説き伏せる。かくて史上有名な合戦、赤壁の大捷に導き、曹操軍は敗走する。(吉川英治歴史時代文庫 裏表紙から)

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・三国志(六)
赤壁の大敗で、曹操は没落。かわって玄徳は蜀を得て、魏・呉・蜀三国の争覇はますます熾烈さを加える。呉の周瑜、蜀の孔明、両智将の間には激しい謀略の戦いが演じられていた。孫権の妹弓腰姫と玄徳との政略結婚にまつわる両者両様の思惑。― 最後に笑う者は、孫権か、玄徳か? 周瑜か、孔明か?
一方、失意の曹操も、頭角をあらわし始めた司馬仲達の進言のもとに、失地の回復を窺う。(吉川英治歴史時代文庫 裏表紙から)

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・三国志(七)
「三国志」をいろどる群雄への挽歌が流れる。 ― 武人の権化ともいうべき関羽は孤立無援の麦城に、悲痛な声を残して鬼籍に入る。また、天馬空をゆくがごとき往年の白面郎曹操も、静かな落日を迎える。同じ運命は玄徳の上にも。
― 三国の均衡はにわかに破れた。このとき蜀は南蛮王孟獲に辺境を侵され、孔明は五十万の大軍を南下させた。いわゆる七擒七放はこの遠征に由来する。(吉川英治歴史時代文庫 裏表紙から)

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・三国志(八)
曹真をはじめ多士済々の魏に対して、蜀は、玄徳の子劉禅が暗愚の上、重臣に人を得なかった。蜀の興廃は、ただ孔明の双肩にかかっている。孔明としては、おのが眼の黒いうち、ぜひとも魏を叩きたかった。
― かくて祁山の戦野は敵味方五十万の大軍で埋まった。孔明、智略の限りを尽くせば、敵将司馬仲達にもまた練達の兵略あり。連戦七年。されど秋風悲し五丈原、孔明はほしとなって堕ちる。(吉川英治歴史時代文庫 裏表紙から)

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・親鸞 上巻
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・親鸞 下巻
(角川文庫)

カバー装画 石黒直子
・黒田如水
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・松のや露八
(新潮文庫)

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