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パーフェクト・ブルー ― 宮部みゆき ― ネタバレなしの読後感想


著者宮部みゆきがデビュー2年後に出版した、最初の長編小説という色眼鏡なしで読んでも、ときどきハッとさせられるような言い回しがあるなど、才能の豊かさを感じざるを得ない推理小説です。

元警察犬の口を借りて、ストーリーの重要な部分を語らせるという手法を使っているが、主人公として扱っているわけではなく、実際には、これといった主人公のない仕立てです。これが成功したことは、物語の最後にわかります。
ストーリー展開は、少し無理があるかなと思わせるものがあり、進み具合も冗長な部分があり、良いタイミングで “ハイッ” とばかりに次へと展開していく後の作品と比べると物足りなさを感じる。少しばかり物語を複雑にしすぎたのではないだろうか。
登場人物の作りこみも少し足りないように感じ、個性があまり感じられない。

作家宮部みゆきの成長を振り返るのに、必須の作品だと思います。是非読んでみて下さい。

パーフェクト・ブルー 宮部みゆき

カバー装画 ひらいたかこ




高校野球界のスーパースターが全身にガソリンをかけられ、焼き殺されるというショッキングな事件が起こった。俺 ― 元警察犬のマサは、現在の飼い主、蓮見探偵事務所の調査員、佳代子と共に落ちこぼれの少年、諸岡進也を探し当て、自宅に帰る途中、その現場に遭遇する。
犬の一人称という斬新なスタイルで、社会的テーマを描く、爽快な読後感の長編デビュー作、怒涛の文庫版。(創元推理文庫 裏表紙から)





<作家紹介>
1960(昭和35)年、東京生れ。’87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。’89(平成元)年『魔術はささやく』で日本推理サスペンス大賞を受賞。’92年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞を受賞。’93年『火車』で山本周五郎賞を受賞。'97年『蒲生邸事件』で日本SF大賞を受賞。'99年には『理由』で直木賞を受賞。2001年『模倣犯』で毎日出版文化賞特別賞、’02年には司馬遼太郎賞、芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞。’07年『名もなき毒』で吉川英治文学賞を受賞した。他の作品に『ソロモンの偽証』『英雄の書』『悲嘆の門』『小暮写眞館』『荒神』『希望荘』などがある。(新潮文庫から)




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