新型コロナウイルスに対する基本方針
週が明けた2月25日から二日間合計で、1000円近くの値下がりをした東京株式市場は、明らかに下降のトレンドに入ったように思える。
Jリーグの一部期間の試合の延期のほか、多くのコンサートなどのイベントが中止や延期が発表され、更に雰囲気が委縮のほうへと歩みを進めている。
どうにも良くない。
政府が発表した、新型コロナウイルスに対する基本方針へのガッカリ感が強い。急を要する現状であるにもかかわらず、国が主導するのではなく、決定の多くを医療機関などの民間に丸投げするかのような骨細の方針に終わってしまっている。
クルーズ船『プリンセス・ダイヤモンド号』においての感染拡大防止に失敗をしてからは、なにか意欲を欠いたような政府を残念に思う。
聞くところによれば、日本政府が計上した新型コロナウイルス対策への予算が153億円であり、アメリカの2800億円、台湾の2200億円に比べてあまりにも少額さにあきれ返る。観光業のピンチをはじめとした、経済活動の問題への対策を検討していなかったのだろうか。25日には、中国人観光客の宿泊を事業の幹としていた愛知県の老舗旅館が、経営の継続をあきらめてしまっている。このままの状態がしばらく続いただけでも、次々と同じようなことが起こりえるが、代議士さんたちは、このことを想像できないのだろうか。新型コロナウイルス感染症対策本部の会合に欠席して、後援会に行った大臣に反省を求める暇などないだろう。
国民の心が少しずつ不安へと動いていますよ。マスクが手に入らないし、満員電車に乗ってでも仕事に行かなければならないし、子供を学校へ送り出さなければならないし、店を開けてもお客さんの数が減っているし、テレワークなんて慣れない形で仕事をしなければならないし、ウイルスに感染して発症しても、どうしたらいいか良くわからないし・・・
基本方針を決める会議のあり方に問題があったのではないだろうか。
会議の目的が曖昧だと、事なかれ主義におちいり中途半端な結論になってしまう。新型コロナウイルス対策の基本方針を決める会議でも、この状態だったと思われる。
「感染拡大防止が一番大切。でも医療機関に多くの負担はできないし、法的なバックグラウンドが無いから、あまり強権的なことも言えない。」この様な意識のもとでは、対策の方針にブレーキが強くかけられる。
感染防止拡大方針を立てることがまず大切であり、それにまつわる課題を次のステップで話し合う必要がある。ブレーキを踏みながらアクセルを踏むような意識下では、だれもが考える必要最低限のあたりまえの結論になってしまう。
この2週間がヤマ場だというが、国民の協力を得たいのであれば、もっと明確な方針を示してほしい。そして、各省庁や自治体は基本方針に沿った体制を築いて欲しいものです。
それにしても、マスクが店頭の並ぶ日は、いつになるのだろう。






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