今、死ぬ夢を見ましたか ― 辻堂ゆめ ― ネタバレなしの読後感想
通勤の電車内で、半年後に自分自身が死ぬ状況や死後を、明確に何度も見る「明晰夢」という夢を見た男性を描いたノンフィクション小説です。
始めのうちはストーリー展開が遅いが、その分自分自身の死を予言のごとく見せられて、なんとか解明の方法がないかと苦悩し、過去の暗い人生の記憶と、現在の仕事と友人関係をたどる様子が、重々しく感じられるように描かれている。
解明の糸口が見えてからは、一気にストーリーが展開していくスピード感が心地よく感じます。
初めて読む作家さんですが、とても良い筆致だと思います。

カバー装画 げみ
井瀬は電車の中で、駅のホームから何者かに突き落とされて、親友の五味淵と共に死ぬ夢を見た。隣に乗り合わせた女子高生・紗世は夢の内容を当て、さらに自分も同じように電車に轢かれた夢を見たことがあると告白する。電車で見た夢は必ず自分の身に起ると言う紗世の言葉通り、夢は次々と現実になり -。紗世の制止を振り切り、井瀬は自分たちの死を回避すべく奔走する!(宝島文庫 裏表紙から)






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