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城山三郎(しろやま さぶろう)


経済小説というジャンルを確立した直木賞作家だ。大学生から20代までよく読みました。多くの作品のストーリー構成が、窮地に立った状態から、知恵と努力を積み重ねて数々の困難を克服するというものだが、特定の人物が孤軍奮闘するハードボイルドではなく、企業という集合体であるので、一社員にすぎなかった私にとって、「ワクワク」「ドキドキ」するものだった。
また、歴史小説も多数書き残しており、多才な作家だったことがわかる。

時代が変わり、現在の法律や仕組みに合わないことが多々あるが、「そんなの関係なく」十分に楽しめる。



・零からの栄光
 <グラマン・ヘルキャット>に太刀打ちできる戦闘機がほしい!緒戦以来、「零戦」が日本の戦闘機の花形であったが、敵にヘルキャットが出現すると形勢逆転、「零戦」は餌食にされるばかりだった。だが、おそまきながら、この日本戦闘機部隊の悲願にようやく新型機「紫電改」応えようとしていた。「川西航空機」は、戦闘機メーカーとしては通りが悪い田舎会社であった。社長の川西竜三も、さしたる飛行機好きでもなかった。それがなぜ、当時としては最高性能の戦闘機がつくれたのだろうか。
軍部のいわれのない圧力をはねのけ、血の滲みでるような苦闘と熱意で新型機を作り出した“飛行機に憑りつかれた男たち”の不屈のドラマ!(角川文庫 見開きから)

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カバー装画 大川範彰


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・冬の派閥
 御三家筆頭として幕末政治に絶大な影響力を持つ尾張藩の、勤王・佐幕の対立は、ついに藩士十四人を粛清する<青松葉事件>へと発展し、やがて明治新政府下、藩士の北海道移住という苦難の歴史へと続く。尾張藩の運命と不可分の、藩主徳川慶勝の「熟察」を旨とする生き方を、いとこの一橋慶喜の変り身の早い生き方と対比させつつ、転換期における指導者のありかたを問う雄大な歴史小説。(新潮文庫 裏表紙から)

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カバー装画 麻田鷹司


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・勇者は語らず
 川奈自工の人事部長冬木と、その下請け会社の社長山岡。かつて戦場で同じトラックに乗っていた二人を通し、戦後日本経済の勇者<自動車産業>の内部をリアルに重層的に描く。巨大な力ゆえに海外から激しい非難の矢をあびせられながら、沈黙を守るメーカー。その下でより大きな沈黙を強いられる下請。その構図の中に、戦後を生きぬいた日本人の縮図をさぐった書下ろし長編小説。(新潮文庫 裏表紙から)

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カバー装画 森岡完介


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・大義の末
 経済小説で次々と話題作を発表、一大ブームを出版界に巻き起こしている著者が、天皇と皇国日本に身をささげる「大義」こそ自分の生きる道と固く信じて死んでいった戦争末期の愛国少年への鎮魂歌として、その時代に生きた青年の挫折感、絶望感を鮮烈に描いた異色作!天皇制の問題を考える際の模範的秀作である。(角川文庫 見開きから抜粋)

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カバー装画 横山 明


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・役員室午後三時
 80年の歴史に輝く日本最大の紡績会社華王紡に君臨する社長藤堂。会社へのひたむきな情熱によって華王紡の王国を再建し、絶対の権力誇った彼が、なぜ若い腹心の実力者にその地位を奪われたのか? 帝王学的な経営思想をもつワンマン社長と、会社を“運命共同体”とみなす新しいタイプの経営者 - 企業に生きる人間の非情な闘いと、経済のメカニズムを浮き彫りにした意欲作。(新潮文庫 裏表紙から)

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カバー装画 荒木哲夫


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・生命なき街
 焦熱と砂漠の街、外国人たちから“ライフレス・シティ”と呼ばれるワジバにただ一人で駐在する商社員の、同胞をも敵とした孤独で苛烈な日々を描いた表題作。ほかに『神武崩れ』『挑戦』『老人の眼』『鍵守り男』『白い闇』など、日本経済の高度成長の本当の担い手でありながら、組織や金に裏切られ、むくわれることなく追われてゆく男たちに光をあてた、初期の力作6編を収録する。(新潮文庫 裏表紙から)

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カバー装画 吉田克朗


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・乗取り
 株の買占めによる老舗デパートの乗取り。金と若さだけを武器に、現代における最も劇的なこの戦闘に挑んでいく、闇屋あがりの青年実業家、青井文麿。媚びと虚勢を徹底して使いわけ、金と金、顔と顔でつながった財界の厚い壁に体当りしていく青井の姿に、高度成長期の日本が象徴される。現実に起った事件に材をとり、経済界の深奥での暗闘をスピーディなタッチで暴いてみせた快心作。(新潮文庫 裏表紙から)

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カバー装画 吉田克朗


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・素直な戦士たち
 頭の良い男の子を生むには25、6歳、だから24歳の時にお見合いをする。相手は知能指数さえ高ければ、むしろ自分の出世をあきらめたような男がいい。 ―これが千枝が、わが子を東大に合格させるために立てた遠大な計画の第一段階だった。あらゆるものを犠牲にして計画を実行する妻と、それに疑問を感じながらも従わされるサラリーマンの夫を通し、現代の教育と親子関係の断面を抉る。(新潮文庫 裏表紙から)

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カバー装画 岡部冬彦


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・雄気堂々
 近代日本最大の経済人渋沢栄一のダイナミックな人間形成の劇を、幕末維新の激動の中に描く雄大な伝記文学。(新潮文庫 裏表紙から抜粋)

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カバー装画 荒木哲夫



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