佐藤愛子(さとう あいこ)
高校生のときに、よく読んだ作家です。遠藤周作や北杜夫の延長線上にいた女流作家であり、視点のユニークさやユーモアあふれる文章は、なにかとギスギスとしていた頃の私にとって清涼剤であった。
<作家紹介>
1923年11月5日大阪生。甲南高女卒。処女作「愛子」。63年「ソクラテスの妻」が芥川賞候補となり文壇の注目を浴びる。69年「戦いすんで日が暮れて」で直木賞を受賞。代表作「加納大尉婦人」「鎮魂歌」他。
・娘と私の時間
“用事をさせること、説教を聞かせること。この二つの楽しみが無くて、なんで子供なんぞ、育てていけようぞ!” 怒り、嘆き、悲しみ、ときには突っ張り合い・・・娘の成長するさまを、愛子先生がユーモアをこめ綴る。好評「娘と私の部屋」に続く爽やかエッセイ集、第2弾!!(集英社文庫 裏表紙から)

カバー装画 山藤章二
・男の学校
怒ることを忘れ、ひたすら“忍”の一字の現代 - 軟弱と優柔不断の跋扈する世相に慨嘆し、卓越したユーモアをこめ痛快な怒りをぶちまける・・・。本学はゆえあって“女の学校”と兄弟校なるも、世直しを願う女性の受講も大歓迎。昭和の戯絵師・山藤章二の傑作イラスト51点入り。(集英社文庫 裏表紙から)

カバー装画 山藤章二
・娘と私のアホ旅行
飛行機の“トイレ”がコワイ、愛子センセイが一大決心、冷静沈着な響子サンを伴って初めて外国へ旅立った。バンコク、カイロ、アテネ、ローマ、フィレンツェ、ベニス、ロンドン・・・。絶妙な母子コンビの行くところ次々に起る大事件、小事件。大爆笑のなかに文明批評を秘めたユニークな怒りと情熱の旅行記。好評「娘と私」シリーズ第三弾。(集英社文庫 裏表紙から)

カバー装画 山藤章二
・男友だちの部屋
弱いながらもウソの言えないマコトの男カッパちゃん、人をケムに巻く天才、でも憎めないタヌキちゃん、七色のパンツをはき分けるアナグマちゃん、自他共に許す躁鬱病の紳士ウサギちゃん・・・。有名作家になった人や、忘れかけていた人、想えば懐かしいアイツにコイツ。同人雑誌を中心に集まった、信じられないようなおかしな男友だちを即席ニックネームに隠して綴る、嗚呼!友情記。(集英社文庫 裏表紙から)

カバー装画 山藤章二
・坊主の花かんざし 一
≪佐藤愛子モーレツ語録≫
色仕掛けというのは、かつて女が男を、美貌あるいは色情を利用して欺すことであった(“色じかけ”より)
男だけがキモチええのやなくて、女もキモチええのに、なんで女は男から金を、もらうのやろ?(“女郎考”より)
貧乏は決して素晴らしいものではない。私が素晴らしいと思うのは、貧乏の中での楽天性なのである。(“居候”より)
技術を持っている者が皆先生なら、いっそのこと、芸者、板前、靴磨き、大工、左官、タクシー運ちゃん、みな先生と呼ぶことにしてはどうだろう(“先生考”より)
(集英社文庫 裏表紙から)

カバー装画 山藤章二
・坊主の花かんざし 二
≪佐藤愛子ソーレツ語録≫
この頃の莟は時が来る前から、開きたがっているのが困る (“莟考”より)
若者は年寄りのことなど無関心である。若者が年寄りを黙殺してくれているおかげで、助かっている年寄はぎょうさんいる (“この頃の年寄り”より)
天真らんまん、ありのままのブス、ブスにこだわらぬブス、それこそブスの生きる道ではあるまいか。(“ブス道とは”より)
男はノゾキ好きだが少なくとも妻に関しては何ひとつノゾキたくないものである。(“ノゾキ考”より)
(集英社文庫 裏表紙から)

カバー装画 山藤章二






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